富山 車無しでも楽しめるおすすめ観光スポット

今年の夏休みは富山県に行ってきました。

富山県の観光名所、と聞かれてぱっと思いつく場所が無い・・・。そんな状態の私でしたが、いざ行ってみると素敵な場所が沢山ありました。

私は車が運転出来ないので、移動手段は徒歩・電車・バス・レンタサイクルとなりますが、同じように運転できない人でも楽しめるスポットをご紹介します。

旅行日程とおすすめスポットを紹介します。是非参考にしてみてください。(写真はクリックすると拡大表示されます。)

プラン概要

東京スタート、2泊3日の旅行プランです。宿泊は富山市内のホテルを利用します。土日休みで行きたい場合は2日目か3日目をカットすることも可能です。

1日目
東京→富山
富岩水上ライン+岩瀬観光+富山市内観光

2日目
富山→高岡
観光列車「ベルもんた」+氷見観光+雨晴海岸

3日目
富山→宇奈月温泉
日帰り温泉+宇奈月ダム見学+トロッコ列車
富山駅または黒部宇奈月温泉駅から東京へ

プラン詳細

富岩水上ライン

富山駅から徒歩10分程度のところに「富岩運河環水公園 (カナルパーク)」があります。運河に面した綺麗な公園で、世界一美しいと言われているスターバックスもあります。

この富岩運河環水公園で運河クルーズを楽しむことができます。

おすすめは環水公園から岩瀬までのクルーズです。道中はガイドさんが運河の歴史や周辺施設の解説をしてくれて、富山に少し詳しくなれます。また、このクルーズの一番の目玉は途中地点にある「中島開門」です。なんとパナマ運河で有名な「水のエレベータ」を体験することができます。

高低差の違う運河を、水門を利用して移動します。仕組みは、水門の中に船を移動させ門を閉めます。高い運河から低い運河へ行く場合は、低い運河の高さに合わせて水門内の水を抜いていきます。低い運河と同じ高さになったら低い運河側の水門を開くことで移動できます。低い運河から高い運河へ行く場合は逆に高い運河に合わせて水を入れていきます。高い運河と同じ高さになったら高い運河側の水門を開くことで移動できます。水位の調整は移動先の運河に対して水を流し込むことで自ずと調整されます。

と、言葉で説明しても分かりづらいので、是非とも体験してみてほしいです。日本で水のエレベータを体験できる場所はほとんどないので必見です。

クルーズのコースは、この中島開門までの往復コースか、環水公園⇔岩瀬の片道のみです。片道コースの場合、帰りのことも考えられていて、富山市内を走っている路面電車(トラム)「ライトレール」の片道乗車券が乗船チケットに付いています。環水公園からクルーズで岩瀬まで行き、岩瀬を観光してからライトレールで富山駅へ戻るという回り方をおすすめします。

富岩水上ライン公式サイト

岩瀬の見どころポイントは多くはないですが、是非ともみていただきたい場所があります。それは「北前船廻船問屋 森家」です。

クルーズで岩瀬に到着すると、岩瀬カナル会館という場所が目の前にあるのでそこで地図をもらいましょう。森家までは歩いて10分程度です。

一見すると、よくある歴史的な建物の1つという程度の印象なのですが、ガイドの解説を聞くと印象がガラッと変わります。細部にまで商人のこだわりが施された、当時の大富豪の豪邸を体感することができます。

今まで見たこともない作りの内装は、一見の価値ありです。入館料はたったの100円な上にガイドさんが細かく解説もしてくれるのでとってもお得な観光スポットです。

森家の向かい側には和菓子屋さんがあるので、歩き疲れた体を休めるにはちょうど良いです。変わった形のどら焼きがおいしかったです。

森家から5分程度歩いた場所には岩瀬展望台があります。階段しかないので上まで登るのは大変ですが、富山港や岩瀬の街並み、立山連峰を一望できます。窓ガラスが網入りなのはかなり残念です・・・。

帰りは東岩瀬駅まで歩いてライトレールで富山駅へ。時間があるようなら、富山駅北口から反対側へ行き、富山市郷土博物館 (富山城)や富山市ガラス美術館、池田屋安兵衛商店あたりを観光するのもおすすめです。

※富山駅は北口とその反対側(南口という名称が無い?)を行き来するには地下通路を通る必要があるので少し不便です。

駅から歩いていくには少し遠目です。レンタサイクルか路面電車(富山地方鉄道市電。ライトレールとは別の路面電車。)を利用して行きましょう。

観光列車ベルもんた

高岡・城端(じょうはな)・氷見(ひみ)辺りを観光する場合におすすめしたいのが、観光列車「ベルもんた」です。

土日限定で運行している1両編成のとてもこじんまりとした列車ですが、旅をちょっぴり豪華なものにしてくれます。

土曜日は高岡・新高岡⇔城端の区間のみ、日曜日は高岡・新高岡⇔氷見の区間のみ運行しています。今回おすすめするのは高岡・新高岡⇔氷見の区間なので日曜日限定となります。(同じ路線を通常の列車も運行しているので無理して乗る必要はありません。)

高岡から氷見へ向かう途中、雨晴海岸(あまはらしかいがん)があります。とても綺麗な海岸で、特に頂上に松の木が植えられている女岩(めいわ)と背後に見える立山連峰が絶景です。

少し前に都内のJR広告で雨晴海岸の景色が紹介されていて、いつか行こう・・・と思っていたのが今回の富山観光のきっかけでもあります。

残念ながら曇り空だったため立山連峰は見えませんでしたが、それでも見劣りしない景色でした。

ベルもんた(正式には「ベル・モンターニュ・エ・メール」)は全席指定で1両編成のため、競争率はかなり高め・・・と思いきや一週間前にチケットが取れちゃいました。お盆明けとは言え知名度が低いせいなのかほどほどの競争率のようです。ただし、眺めのいい席は早々に埋まってしまうので早めにチケットを購入することをお勧めします。公式サイトに座席表の図が乗っているので、座席番号を指定して予約することをお勧めします。

ベルもんた公式サイト

氷見観光

ベルもんたで終点の氷見駅まで行ったら、氷見観光です。氷見駅に併設されている観光案内所でレンタサイクルがあるので、利用することをお勧めします。(歩いて回るとかなりの距離があります。)

レンタサイクルは時間貸しではなく、1日(9:00~17:00)料金で普通自転車200円、電動自転車500円です。このレンタサイクルは、氷見駅、ひみ番屋街(道の駅氷見)、JR雨晴駅の3か所で行っており、返却場所もこの3か所ならどこでもOKです。私は氷見駅でレンタルして雨晴駅で返却しました。

レンタサイクルは電動自転車を強くお勧めします。というのは、氷見駅⇔ひみ番屋街の間には大きな橋があり登るのが大変なことと、氷見駅⇔雨晴駅の間はそれなりの距離(約6km)があるためです。

さて、氷見は藤子不二雄A先生の故郷で、街中は藤子不二雄A先生の作品のキャラクターで溢れています。ちなみに藤子・F・不二雄先生は高岡が故郷です。ベルもんたの旅は藤子不二雄の二人の故郷を巡ることができるのです。

道中、「忍者ハットリくんからくり時計」があります。土日祝は30分ごとに動くそうです。

ひみ番屋街は道の駅になっていて、氷見の特産品が沢山あります。有名な氷見の寒ブリ、氷見牛、氷見うどんなどを堪能することができます。(私が行った時は夏なので普通のブリですが、それでもとても美味しいです。)また、氷見温泉郷という施設も併設しており、温泉で疲れを癒すことができます。

雨晴海岸(あまはらしかいがん)

氷見駅の1つ手前の雨晴駅から歩いて5分程度、道の駅雨晴辺りが雨晴海岸の絶景を見ることができるスポットです。

海岸へ降りて、女岩を見渡す方向で見ると、(晴れていれば)後方に立山連峰を見ることができます。私が行った時は残念ながら曇りだったので写真には写っていません・・・。

道の駅雨晴からもう少し先まで(雨晴駅から離れる方向)へ歩くと、男岩も見ることができます。

電車の本数が少ないので、氷見駅から雨晴駅までの移動はレンタサイクルをお勧めします。(ただし電動自転車に限る。)雨晴駅で返却もできますしね。

お金と時間に余裕のある人は、雨晴海岸近くにある「雨晴温泉 磯はなび」に宿泊または日帰り温泉で行くのも良いと思います。こちらの日帰り温泉は食事とセットで少しお高めですが、絶景を眺めながら温泉に入ることができるようです。

高岡駅周辺

ベルもんたを使って氷見・雨晴周辺を散策して高岡駅まで戻ってくると夕方くらいになっていますが、高岡駅周辺の観光スポットも少し紹介します。高岡駅周辺の観光スポットは駅から離れているところが多いので、路面電車やレンタサイクルを使うことを強くお勧めします。(私は氷見・雨晴を自転車で走り回った帰りに高岡駅周辺を歩いたのでかなり大変でした・・・。)

一番近場で見どころの観光スポットは瑞龍寺(ずいりゅうじ)です。徒歩15分くらいなのでレンタサイクル推奨。瑞龍寺は国宝になっていて、広大な敷地に建てられた立派な伽藍(がらん)は一見の価値ありです。

宇奈月温泉

富山駅から行ける温泉の1つに宇奈月温泉があります。富山駅から電車で1時間半程度、宇奈月温泉駅周辺の温泉街です。あまりアクティブに動き回らずのんびりと休日を過ごしたい、という方におすすめです。

宇奈月温泉駅を出ると、温泉の噴水があります。結構珍しいのではないでしょうか。そして駅の1階部分には観光案内所があります。日帰り温泉が利用できる旅館や近隣の食事スポットを紹介してもらえます。白エビの刺身が食べたい、蕎麦が食べたいといったリクエストに応えてくれました。

宇奈月温泉駅から観光案内所の方向へさらに歩き進むと、黒部渓谷トロッコ列車の宇奈月駅があります。峡谷を縫うように走るトロッコ列車に乗ることができます。

黒部渓谷トロッコ列車公式サイト

また、宇奈月駅の少し奥に、宇奈月ダムまで歩いて行ける遊歩道があります。橋から黒部川の雄大な景色を望むことができます。道中細いトンネルもあり、なかなか面白い道でした。

ダムに興味が無い人には縁が無いかもしれませんが、ダムカードと呼ばれるカードあることをご存知でしょうか。全国のダムで配布されているダムカードは国土交通省によって作られていて、これを集めるマニアもいるとか。(全国で何百種類もあるそう・・・。)宇奈月ダムでも配布されているので、興味のある方は手に入れてみては?

(調べてみるとダムカードのほかにマンホールカードや消防カードなるものもあったり。世の中広いですね。)

宇奈月ダムからさらに先に進んだところに「とちの湯」という日帰り温泉施設があります。日帰り温泉で行くならここをお勧めします。宇奈月ダムからとちの湯までは2km弱あり行くのは大変ですが、黒部峡谷の絶景を眺めながら露天風呂に入ることができます。時折トロッコ列車が走る様子も見られます。時間を忘れてのんびりできちゃいます。

さかな屋撰鮮

富山駅周辺のホテルを拠点に観光される方に、昼食・夜食におすすめのお店が「さかな屋撰鮮(せんせん)」です。

富山駅から徒歩2分程度、駅から見える位置にある立地で、富山湾で獲れる新鮮な魚介類を食べることができる食堂です。併設されている魚屋で売っている商品も食堂内で食べることができます。

中でも撰鮮丼(海鮮丼)は1380円で富山湾の魚を堪能できておすすめです。

このお店のいいところは、駅から近いのでホテルに帰る前に寄れるところ、無料のWi-Fiが使えるのでご飯を食べながら次の旅の計画を立てるのに持ってこいというところ、そして居酒屋じゃないのに刺身の盛り合わせなども簡単に注文できるというところです。複数人での旅行の場合、みんなで少しずつ注文すれば色々な魚介を堪能することができます。食券を買うと自動で注文が入る仕組みになっていて、注文してから提供されるまでとても速いのもいいところです。

駅から近いので混むのかと思いきや、賑わっているものの並ばずに食べれる程度には席が空いています。駅に併設されている「とやマルシェ」内の飲食店は軒並み混雑しているので、穴場です。

公式サイトでメニューを見ることができます。
さかな屋撰鮮公式サイト

芝寿し

朝食におすすめなのが、とやマルシェ内にある「芝寿し」というお店で売っている笹寿しです。笹の葉に包まれたお寿司で、ばら売りしていて値段も150円程度なのにとても美味しいです。とやマルシェは8:30から営業しているので、朝ここで笹寿しを買って電車の中で食べながら移動する、なんてのも風情があっていいと思います。

まとめ

私自身、富山の観光名所を全然知ら無かったのですが、実際に行ってみると結構色々見どころがありました。今回は夏旅行でしたが、冬の富山も是非体験してみたいと思っています。皆さんも富山観光、してみてはいかがでしょうか。

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