レンタサイクル「まちのり」で回る金沢日帰り観光プラン

先日、富山へ観光に行った際、少し足を伸ばして金沢観光に行きました。

金沢には過去に何度か観光に行ったことがありましたが、金沢市内だけでも見どころが沢山あって何度行っても新しい発見があります。今回はレンタサイクル「まちのり」を利用してみて、とても便利で快適だったので、レンタサイクルを使って1日で無理なく回れるおすすめコースをご紹介します。

プラン概要

まずはプランの概要を説明します。

社会人の日帰り旅行を想定して、休日1日で日帰りするという前提のプランです。

東京近郊に住んでいる人が無理なく金沢へ行ける時間として12時に金沢到着、そこから昼食後に観光して終電の21時手前までに金沢駅まで戻ってくるスケジューリングです。

<東京発日帰りスケジュール>
09:00頃 東京近郊出発

12:00頃 金沢駅到着、昼食

13:00頃 レンタサイクルで自転車を借りる

レンタサイクル「まちのり」を使って市内を散策

19:00頃 金沢駅戻り、お土産購入&夕食

21:00頃 金沢駅出発

23:30頃 東京駅

レンタサイクル「まちのり」のここがすごい!

まずこのプランの肝であるレンタサイクル「まちのり」について紹介します。

金沢市内の観光スポットとして一番有名なところといえばおそらく兼六園だと思います。この兼六園、金沢駅から約2.5km離れています。また、他の観光スポットも意外と金沢駅から離れている場所に密集しているので、まずは乗り物を駆使して移動する必要があります。

金沢駅から出発するバスは充実していて、お目当ての観光スポットに行くバスが必ずありますが、いかんせん祝日は混みますよね。また、バスが来るまで待たないといけないなど、日帰り旅行で貴重な時間を待ち時間に費やしてしまうことになります。また、レンタカーは市内を観光するには小回りが利かず不便です。

そんななか、日帰り観光に持ってこいの乗り物がレンタサイクルなのです!

バスや車に比べたら体力は必要になりますが、観光スポットで休憩しながら回れば1日10km~20km自転車を漕ぐことはそんなに難しいことではありません。市内は比較的平坦な道が多いし道幅が広いので走りやすいです。

しかも金沢のレンタサイクル「まちのり」は、観光に特化したとても借りやすく使いやすい仕組みになっています。良くあるレンタサイクルは特定の場所で自転車を借りて、また借りた場所へ自転車を返すという仕組みですが、「まちのり」は違います。

金沢の観光スポット近くにいくつものサイクルポート(自転車を借りたり返したりできる駐輪場)があり、借りた場所と違う場所に返却することもできます。自転車で走り疲れたら帰りはバスで帰る、なんてこともできるのです。また、道中気になるものがあった時に気軽に足を止めることができるのも自転車の良いところですよね。バスだと素通りするしかありません。

このレンタサイクルは1日に何度自転車を借りても、追加で料金を取られることはありません。詳しく仕組みを解説します。

まずサイクルポート(「まちのり」を借りたり返却できる駐輪場)で自転車を借ります。有人のサイクルポートもありますが、基本は無人です。クレジットカードを使って自転車を借りることができます。(現金で借りる場合は有人のサイクルポートに行く必要あり。)最初に基本料金200円がかかります。

あとは自由に乗り回すだけ。最初の30分は無料で使えます。それ以降は30分経過するごとに追加料金200円がかかりますが、この料金体系はかなり良心的です。30分以内にどこかのサイクルポートへ一度返却すると、その後すぐにまた自転車を借りて30分は無料で使うことができるのです!

文章にすると分かりづらいですが、こんなイメージです。

借りる(基本料金200円)→(30分以内)→返却(追加料金はかからない)→また借りる(0円)→(30分以内)→返却(追加料金はかからない)→また借りる(0円)→・・・

このように30分以内で返却し続ければ最初の基本料金200円だけで1日中乗り回すことができます。(もちろん時間を気にせず散策したいならそのまま乗り回すこともできます。)

観光スポットの近くにサイクルポートが設置されているので、30分以内でちょっとずつ移動しながら色々な観光スポットを見て回ることができます。自転車の台数も多く、よほど運が悪くない限り乗り継いで行くことができます。

30分で移動しなければならない、と考えると落ち着いて散策できない、落ち着かないという人もいるかもしれませんが、30分もあれば余裕で次の最寄りのサイクルポートに移動することができますし、お金を気にしなければ自動で追加料金がクレジットカードから支払われるので問題ありません。自転車の前かごに移動にかかる目安時間が書かれたプレートが入っているのでそれを参考に無理なく回りましょう。

サイクルポートの場所は、公式サイトや前かごに入っているプレートに書かれていますが、金沢市の観光地図にも書かれています。あらかじめ観光地図をもらっておき、折りたたんでポケットに入れて移動すると便利です。(観光スポットやバスが通るルートも書かれているので便利です。)

観光地図は駅構内で貰えますし(私は手荷物預かり所で貰いました)、金沢市公式観光サイトであらかじめ印刷することもできます。ゲットしておきましょう。

もっと詳しいレンタサイクルの使い方は公式サイトをご確認ください。

金沢レンタサイクル「まちのり」公式サイト

金沢市公式観光サイト 金沢旅物語

金沢市公式観光サイト 金沢旅物語(観光マップPDF)

散策ルート(無理なく回れるルート)

散策ルートは行きたい場所を自由に回ればいいと思いますが、6時間程度で見て回れるボリュームがどれくらいかがわかるように参考で私が実際に散策したルートをご紹介します。これをベースに自分好みに足し引きしてもらえれば良いと思います。

<散策ルート>
金沢駅のサイクルポートからスタート

近江町市場(雰囲気を楽しむ)

ひがし茶屋街

主計町茶屋街

金沢城公園(公園散策のみ)or兼六園

金沢21世紀美術館(無料スペース見学のみ)

尾山神社(夕暮れ時がおすすめ)

金沢駅

移動中に足を止めたり、喫茶店で休憩したりなどもあるので、これで6時間フル活用しています。じっくりと観光したいのであればもう少し行動範囲を狭める必要があります。例えば金沢観光が2度目で金沢城公園や兼六園はもう見たことがあるという人なら、その時間を別の観光スポットに割り当てるなど、臨機応変に活用してみてください。

上記ルートはスムーズにサイクルポートを移動できるようになっていますが、1つ注意点があります。兼六園の一番近くにあるサイクルポートは場所がとてもわかりにくいです。坂を少し登ったところにある上に、坂が2方向にあり道を間違えると徒労に終わります。観光マップで言うと兼六園案内所がある細い通りにサイクルポートがあります。近くまで来たらお店の人などに聞くと確実です。

上記の観光スポットをいくつかご紹介します。

近江町市場

金沢市の中心部にある、主に生鮮食品を扱っている市場です。築地市場のようなところです。

日帰りで金沢に行くとお昼前後に行くことができますが、昼食で新鮮なお魚を食べようとする観光客でごった返しています。ここで昼食を食べるのは時間ロスに繋がるのであまりお勧めできません。後でご紹介する駅前のお寿司屋さんの方が比較的すいていますのでそちらを利用することをおすすめします。(それでも全く並ばないわけではありませんのでご注意を。)

朝~お昼にかけての時間帯に行けば活気のある市場の様子を楽しむことができます。夕方閉店間際の16時~17時頃に行くと最後の売り込みの様子や片付けの様子を見ることができます。それ以降はお店が閉まってしまい、市場内は真っ暗になります。その様子も逆に面白いので帰りに寄るのも一興です。サイクルポートは近江町市場の裏手側にあり、そこから市場内に行く道もあります。

ひがし茶屋街

伝統的建造物群保存地区で、時代劇などで見るような街並みを楽しむことができます。カフェやお土産屋さんが多く女性に特におすすめです。地酒を試飲できるお店もあり、もちろん男性でも楽しめます。サイクルポートも近くにあって行きやすいです。

主計町茶屋街(かずえまちちゃやがい)

浅野川を挟んでひがし茶屋街の対角線上に位置する主計町茶屋街は、逆にほとんど観光客が通らない静かな通りです。なぜかというとお店がほとんどないから。また、お店も高級なものばかりで一見さんは入りずらい雰囲気です。ただ、昔の街並みを静かに散歩したいという人にはうってつけです。最近では車のCMにも使われていました。(トヨタ アクア)

金沢城公園

お城に興味が無いという人も、周りの自然豊かな公園を散策するのがおすすめです。城内の見学にはお金がかかりますが、外の公園部分は自由に散策できます。ちょっとした岡があり、上から金沢の街並みを見渡すことができます。公園内にある鶴の丸休憩館では喫茶店があり、歩き疲れた時の休憩スポットとして役立ちます。

金沢城公園のお隣、兼六園は今回行かなかったので割愛しますが、いつ行っても混雑しているというのと、園内はとても広いので歩き疲れることを覚悟して行ってください。

金沢21世紀美術館

比較的最近作られた金沢21世紀美術館。「美術館」というと、ちょっとお堅いイメージがありますが、この金沢21世紀美術館はとても開放的で、無料で楽しめるスペースが多くあります。美術館の中も外も面白い作りになっているので一度足を運んでみてはどうでしょうか。

こんな隠れた置物も・・・。

尾山神社

知名度は低いかもしれませんが、おすすめの神社です。前田利家公が奉られた神社で、綺麗な庭園と神門と呼ばれる国指定重要文化財が見どころです。

神門は和漢洋の三洋式を混用した異色の門で、ステンドグラスがとても印象的です。夕暮れ時に行くとステンドグラス部分がとてもきれいに見えます。(階段下からだとステンドグラス部分が見えづらいです。境内側から見ることをおすすめします。)

様々な様式が入り混じった一風変わった神社、是非一目見てみてください。サイクルポートも目の前にあるので行きやすいです。

昼食・夕食のおすすめ

せっかく海の近くへ来たのなら、新鮮なお魚料理を食べたいですよね。特に都会で暮らしていると新鮮なお魚を食べる機会が少なく憧れの存在です。そんな人に是非お勧めしたいのが「能登前寿司 もりもり寿し」です。

金沢フォーラスというショッピングモールの中にあります。「能登前寿司 もりもり寿し」2種類のお店があり、1つは回転寿司スタイルのお店、もう一つはセットの握り寿司や丼ものオンリーのお店です。

回転寿司の方は、好きなネタを自由に食べられるだけあってとても混雑しています。開店前から何十組も並んでいて、1時間以上待つ覚悟が必要です。(実際待ちます。)

私がおすすめするのはもう一つのお店の方です。お寿司を単品で頼むことはできませんが、セットの握り寿司や海鮮丼を楽しむことができます。回転ずしに比べて並ぶ人が少なめで、回転率も速いので比較的すぐに食べることができます。(回転寿司は家族で食べにくる人が多いのも遅い原因の1つと思われます。)

このお店を知っている観光客は少ないのか、駅近くの立地にしては地元の方が多い印象でとても穴場です。是非こちらで新鮮なお魚を食べてみてください。

まとめ

東京から日帰りで金沢まで観光しに行くのはなかなか贅沢だと思いますが、もう少し近場に住んでいる方や宿泊旅行される方にも参考になると思います。レンタサイクルを活用して素敵な金沢観光をお楽しみください。

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